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木と正面から向かい合う「岩泉純木家具有限会社」

木と正面から向かい合う
「岩泉純木家具有限会社」

DATA
岩泉純木家具有限会社
岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字片畑7番地
http://www.junbokukagu.co.jp/

大きな木がずらりとならぶ貯木場

待ち合わせの場所は“広葉樹の森”と名付けられた「貯木場」だった。家具製作の会社だけれど、まず木を見てもらいたいということだ。中には見たこともないような大きな木が1枚1枚、凛とした姿で「木材」になり保管されていた。そこで案内してくれた工藤宏太さんから衝撃的な一言が出た。
「実は日本の国有林の広葉樹はすべて伐り尽してしまった状態なんです」という。この貯木場にあるのは約30年以上前から買いためてきた木なのだそう。一枚板をそのまま家具にするような場合には大きな木が必要になる。しかし、国内の広葉樹の木材市場は縮小の一途をたどり、それほど立派な木材を見つけるのは難しくなってしまったのだ。外国産の輸入木材が市場に多く出回り、国有林では針葉樹のほうが生育が早いと考えられて針葉樹の植林が進められていることもその理由の一つだという。

1本の木が100年でひと山の価値に育つ

「山を持っている人は何年かに一度、パルプ用に木を切り出します。本当はね、その時に山を丸刈りにしないで、いい広葉樹を10~20本残しておくといいんです。その残った良い木が100年、つまり三代残れば大きく育ちますから、1本でひと山分の価値になるんですよ。そうやって良い木を残すようにしていくことが大事なんです」
その話を聞いて「そんなに時間をかけて、長い目線で考えているんですね」と中田は驚いていた。たしかに木が成長するのには時間がかかる。その時間も見すえながら木と向かい合わなくてはいけないのだ。

そして外に出て見せていただいたのは長さ6m以上もある巨木の前。特別にこの木を木材にする製材の場面を見せてもらった。木には必ずある“芯”がどのように入っているかを見極めながら製材していく。
「この技術というか感覚は教えるのが難しそう」と中田がいうと、「製材は習うことじゃない、経験。木に聞いて覚えるしかないんです」と工藤さんは話す。


この木はこうなる運命だったというものに

岩泉純木家具が一貫して自社で行う、木の収集と製材から始まる家具づくり。製材所で「木に聞いて覚える」と工藤さんは言っていたが、家具も同じ。
「うちの家具はその木に聞いてデザインしたいと思ってます。原板を見て、これはこうできるなというふうに考えていくんです」
それでできあがった家具を見て「この木はこうなるしかなかったんだと思えるように仕上げられるときがある」という。そのときは本当にうれしいそうだ。最後に木の手触りが残るようなオイル仕上げや漆仕上げを行う。
釘も一切使わないで、「木」を中心にした家具を作る。丸太を木材にするところから木に聞く。そしてその木材が「どんな家具になりたいの?」と、木に聞く。「この木はこうなる運命だった」と納得できるようになるには、とことん木と向かい合わなくてはいけないのだ。

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