REVALUE NIPPON

JOURNEY TO REDISCOVER.

  • 工芸芸能
  • 食
  • 酒
  • 神社仏閣
  • 宿

都道府県から探す:

滔々と受け継がれる南部鉄器「15代鈴木盛久 熊谷志衣子」

滔々と受け継がれる南部鉄器
「15代鈴木盛久 熊谷志衣子」

DATA
鈴木盛久工房
岩手県盛岡市南大通1-6-7
http://www.suzukimorihisa.com

15代続く伝統の家

南部藩の時代から南部鉄器を支えてきた約400年の歴史を持つ工房がある。それが盛岡市にある鈴木盛久工房だ。創業は1625年、現在でも昔ながらの技法を受け継ぎ南部鉄器を作り続けている。鈴木家は代々鋳物師として南部藩に仕え、現在で15代を数える家だ。
今回お伺いしたのは15代鈴木盛久の名を継いだ熊谷志衣子さん。歴代のなかで初の女性ということで注目を集める存在だ。志衣子さんは、もともと彫金を学んでいたが、先代のお父様が亡くなったことでこの道を継ぐ決心をしたのだとお話を伺う。彫金を専攻していたということも頷けるような、繊細でたおやかな模様の作品が店頭に並んでいた。そして、やはり人気は鉄瓶。この日は仕上がったばかりの鉄瓶をひとつひとつ拝見する。

女性らしさが加わった作品

伝統の「日の丸形」という鉄瓶は明治時代のデザイン。現代のものと比べるとがっちりと重厚な印象がある。しかし、熊谷志衣子さんの作品は「日の丸形」と同じ丸形の中にも、女性らしいオリジナリティーを感じさせる。珍し縦ストライプや手鞠模様といったデザインは驚くほど軽やかだ。

次にギャラリーと繋がっている工房に案内していただいた。明治18年の建設以来そのままという町家造りの建物、そのほの暗い通路を通り抜けると工房があった。現在、鈴木盛久工房では、志衣子さんや16代目を継ぐ息子の成朗さん、そして若いお弟子さん方が活躍している。
鉄瓶のデザインを考え、鋳型をつくり、鉄を流し込む、その南部鉄器づくりの全てがこの工房で行われている。代々受け継がれる技術があるからこそ、鉄瓶を繊細にも重厚にも作り上げることができるのだ。

模様よりも全体のフォルムから

工房で中田は鋳型に模様をつける「模様押し」という作業を体験させてもらった。大小異なる大きさのあられ棒を使って押し当てるように模様をつけていく。「はあ」と中田のため息が聴こえてくる。均等に模様をつけられずに残念がっているのだ。けれども志衣子さんは「逆にそれが面白い」という。
次第に、「ものづくり」という観点の話になる。模様をつけながら中田が「例えばいまはこうして模様をつけさせてもらってますが、ものを作り始めるのは模様から入りますか。それとも全体的なフォルムから?」と質問した。中田は自身が参加したREVALUE NIPPON PROJECTで作品を作ったときにフォルムから入ったというのだ。
志衣子さんも同じようにフォルムから入ることが多いという。ギャラリーで拝見した鉄瓶は、たしかにその立ち姿から気品が漂ってくるようだ。その時代、その時代に心地よい形が誕生していく。今後も鈴木盛久工房からどのような作品が生まれるのか楽しみだ。

この記事についたタグ:

人気記事TOP5

  • NAKATA.NET HOME
  • PRIVACY POLICY
  • SHOPPING RULE
  • CONTACT

© nakata.net ALL RIGHTS RESERVED.