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生活に根付いた鉄器を「佐秋鋳造所 佐藤圭」

生活に根付いた鉄器を
「佐秋鋳造所 佐藤圭」

DATA
佐秋鋳造所
岩手県奥州市水沢区羽田町字小屋敷10

南部鉄器が根付いたわけ

「南部鉄器」といっても、実はさまざま用途のものがある。例えば昔ながらの伝統的な茶釜や鉄瓶。それからフライパンや鍋などの食に関係するもの。そして風鈴などの小物などの鉄器。一口に南部鉄器といってもさまざまな種類があるのだ。今回伺った佐秋鋳造所では主に伝統的な鉄瓶を多く制作している。お話を聞いた佐藤圭さんによると鉄瓶が9割近くをしめるというほど需要があるのだ。
佐藤さんは、鋳物は鋳型によってすべてが決まるといっても過言ではないという。
鋳型に使われるのは砂と粘土。工房のある奥州市周辺で取れる粘土は陶芸用ではなく、鋳型として良質だといわれていて、そのためこの地域に鋳物が根付いたのだと説明してくれた。材料が豊富であれば、一度に大量の鉄瓶を鋳造することも可能になる。佐藤さんの工房では、普通サイズの鉄瓶であれば120個の鋳型を並べて一気に鋳造するのだという。また、焼き型の粘土分が強く固い型を使っているため、ひとつの鋳型を利用して10回程度もおなじ形の鉄瓶を作ることができるのだ。

生活スタイルの変化とともに商品も変わる

「鉄器という文化は東北に広くあるんです。なかでもこのあたりは手仕事として量を作る技術が高いと思う。それを支えたのが日用品を作ってきたということ。作品として作られているものに比べて精度などは劣るかもしれないが、みんなが買えて、日々使えるものを提供するという環境がこのあたりの鉄器文化を支えてきたと思っています」
生活に根付いたものといえど、時代とともに地域も、生活も変わる。そこで中田が「IHの普及など生活スタイルの変化によって商品が変化してきたというのはありますか?」と質問すると「大きさは変わりましたね。小さくなってきたと思います。また、底が平らになった。昔ながらのものは底が丸いものが多いんです」と話をしてくれた。

元バーテンダーが生んだ作品

佐藤さんは東京にいたころバーテンダーの仕事をしていたという。南部鉄器を作るという現在の仕事からは想像もつかなかった。だが、そのバーテンダーの経験が鉄瓶作りにも活きているという。
「いまは定番の鉄瓶を作る、もしくはそれに少しアレンジを加えるというものをつくるようになりましたが、最初は違ったんです。バーテンダーの接客業ところから、お客様を楽しませるというのがあったので、その経験から楽しんでもらえる作品をという考えが最初はあったんだと思う」
そう佐藤さんが話すように、過去に作ったりんごの型の鉄瓶を見せてもらった。中田はそれを気に入り、「くだものシリーズ」を提案。洋ナシ、スイカなどいろいろなくだものの意見が。それを面白そうに聞き入る佐藤さんの表情が印象的だった。伝統の鉄瓶の良さに、作り手の発想を加えていく。これからも、この土地の土だからこそできる鉄器を追求していくのだ。

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