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岩手の自然とともにある農場「小岩井農場」

岩手の自然とともにある農場
「小岩井農場」

DATA
小岩井農場 まきば園
岩手県岩手郡雫石町丸谷地36-1
http://www.koiwai.co.jp/

小岩井農場の歴史

盛岡市の西北、岩手山の南麓に位置する小岩井農場。約3000ヘクタールという広大な敷地の農場が広がっている。その一部は全国的にも有名な小岩井農場まきば園として一般に公開され一大観光地となっている。
農場が誕生したのは今から120年あまり前の1891年。鉄道の父と呼ばれる井上勝が東北線敷設工事視察のために訪れたこの不毛の原野に農場を開きたいと考えたのが始まりだという。その構想を日本鉄道会社副社長であった小野義眞に打ち明けたところ、三菱第2代社長の岩崎彌之助を紹介され、彌之助は出資を快諾した。そうして開設されたのが小岩井農場だ。小岩井という名前はこの三人の、小野、岩崎、井上のそれぞれの頭文字をとったものだ。
開設後は基盤整備にかなりの時間を要したが、後に国内の酪農を普及、支援するためにヨーロッパから優秀な種牛を輸入し、農場内で系統的に繁殖させたあと国内の牧場に広める「ブリーディング事業」を展開、さらに不毛の原野に植林を始め、畜産と林業を中心とした総合農場へと発展した。

牛のことを考えて育てる

「昔は農場で働く人はみんなこの敷地内に住んでいたんです。だから小学校、託児所や郵便局など生活に必要なものは全て農場内に存在しました。岩手県の幼児教育は小岩井農場から始まったという歴史もあるんですよ。さらに、現在は9棟の建物が国の有形文化財に登録されています。その他、数多くの歴史的建造物が現存していて、さらにその多くが現役で使い続けられているんです。小岩井では、どんなものでも大事に使い続けるという考え方が今も息づいているんですよ。」そう説明していただいたのはエコツーリズムを担当する濱戸祥平さん。

続いて平成に建てられた牛舎、明治時代から続く牛舎を遠くから見学する。小岩井農場の牛は代々系統的に繁殖してきた結果、すべての牛がどの牛の子どもかわかるようになっており、最終的にはヨーロッパから輸入した牛にたどり着く。
明治から続く牛舎では一頭ずつの健康管理を徹底している。手間はかかる。しかしそれだけ素晴らしい牛乳を生産してくれるのだそうだ。一方で平成の牛舎は、フリーストール、開放型の牛舎で群管理されている。牛の大敵はストレスなので、それを少しでも減らそうという工夫だ。
「子牛も飼料も、すべてがどうやって育てたかわかるようになっています。だから正真正銘、素性明らかな小岩井農場産と言えるんです」


循環する林業

また小岩井農場では林業も行っている。見せていただいたのは、その年の標識が建った植樹林。毎年きまった面積にきまった本数の苗木を植え、100年たったら1番最初に植えた森の木を切るのだそうだ。これを法正林といい、1964年からはじまった試験林だ。100年たてば、この地の山林資源が安定し、間伐する量、伐採する量、植樹量など作業量も一定となって同じ状態で林を維持できるのだという。
「森を循環させながら安定した林業を行うことが目的です。定期的、定量的な森林の維持管理は、国土の保全、地球環境の保全につながることは国内の山林、世界の山林が示しています。「略奪の森林」と言われる世界の森林は「伐採過多」により「地球温暖化」や、「砂漠化」の一因と言われていますし、一方で「放置の森林」と言われている日本の森林は「伐採過小」により「土砂災害など自然災害」の一因と言われています。」と話す。
農場では木材としての利用だけでなく、山菜やきのこの利用、間伐材をチップにして散策道に敷き詰めたり、レストランのコースターにしたりと、林業を多様なものとしてとらえてもいる。そのほか環境学習、フォレストセラピーなどの活用も進めていこうと考えているのだ。
最後に直営店でしか飲めないという牛乳をいただく。「さっぱりしてるでしょ?」と濱戸さんがいうように、濃厚というよりはすっきりとさわやかな味わいの牛乳だった。

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