REVALUE NIPPON

JOURNEY TO REDISCOVER.

  • 工芸芸能
  • 食
  • 酒
  • 神社仏閣
  • 宿

都道府県から探す:

文化財を受け継ぐということ。「日光社寺文化財保存会」

文化財を受け継ぐということ。
「日光社寺文化財保存会」

DATA
財団法人 日光社寺文化財保存会
栃木県日光市山内2281
http://www.nikko-bunkazai.or.jp/

日光社寺文化保存会の活動。

日光のシンボルともいえる東照宮が祀るのは、徳川家康を神格化した東照大権現だ。徳川家康の遺言によりこの地が選ばれ、東照宮が完成したのは今から約400年前の1617年。それから現在まで、約400年もの間、あの荘厳な佇まいを保っているのだ。が、もちろん400年そのままというのでは、風化もするし、劣化もする。だから実は、東照宮はずっと定期的に修理が繰り返しおこなわれてきているのだ。その始まりは、3代将軍家光のとき。寛永の大造営といわれ、江戸、京都、大阪などから集められた宮大工が式年遷宮を行なったのが最初のことである。以後20年から30年おきに、いわばメンテナンスが施されてきた。そしてそれは現在でも続いていることなのだ。
◆写真左:斗栱 黒中塗研ぎの説明

平成の大修理。

現在は平成の大修理の真っ最中。今回はその作業を見学させてもらうことができた。修理の方法や素材などは、できうる限り当時のままに行なっている。まず下地の漆を塗る作業を見せてもらう。そのときに職人さんが一枚の板の漆を削った部分を指さした。そこには何度も塗り重ねたあとがあったのだが、それがまさに修理のあとだという。何度も、何十年、何百年も塗り重ねられたあとがそこにはあった。
反対側に回ると、そこではすでに絵付けの作業が行われていた。こちらも過去の材料になるべく合わせ、絵の具を塗り重ねていく。
「この模様はどうやって作っているんですか」と中田が何気ない質問をしたのが、絵が盛り上がっている部分。一見、彫刻のようにも思えるが、実は絵の具を塗り重ねたものだという。ものすごく根気のいる作業だそうだ。作業に携わる職人さんは「職人の魂が込められているんですよ」と言っていた。

◆写真右:棰裏板 古塗膜修理塗り重ねの説明/380年間14回の漆塗膜断層


保存修理のその先に。

この修理作業を管理運営しているのは、日光社寺文化財保存会だ。この保存会が正式に発足するまでは、それぞれの社寺で管理してきたという。保存会の主な活動の第一は、もちろん指定建造物の保存修理と管理だ。実はこれも大変なこと。例えば今回見学した東照宮には、「これも金箔。うわ、こんなに金箔を貼るんですね」と中田も驚くほどに金箔を使用する。もちろん金は値段の変動がある。それで最初に立てた予算案よりもぐんとお金がかかってしまうことだってあるのだ。一般人にはあまり考えのいかないところだが、そういったことを管理するのも保存会の重要な役割。
そのほかに重要なのが、漆塗りや設計などの技術研究と調査だ。当時の技術の粋が集まった建造物だから、研究対象としては最上のもの。また、さきほども言ったように、当時の技術を受け継ぐ形で修理をしているので、研究は欠かせないのだ。
そしてもうひとつが、技術を持つ人を育てるということだ。いくら研究が進んでも、それを使える人間がいなくてはならない。そのため、人材育成にも力を入れている。実際に、今回の見学でもベテランの職人さんにまざって若い人たちが多く参加していた。そうして文化は伝えられていっているのだ。
私たちが、見上げているあの荘厳な門のなかには、建造以来、400年間に携わった多くの人間の気持ちが入っているのである。

◆写真左上:斗栱 切粉下地付/漆下地 
◆写真左下:日光東照宮 国宝 拝殿 東側 棰裏板 生彩色
◆写真TOPタイトル横:日光東照宮 国宝 拝殿 東側 丸桁 置上彩色の説明

この記事についたタグ:

人気記事TOP5

  • NAKATA.NET HOME
  • PRIVACY POLICY
  • SHOPPING RULE
  • CONTACT

© nakata.net ALL RIGHTS RESERVED.