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職人の魂がぶつかる漆器「塗師 熊崎信行」

職人の魂がぶつかる漆器
「塗師 熊崎信行」

DATA
塗師 熊崎信行
岐阜県高山市大新町3-187

 

澄み切った漆による「飛騨春慶塗」。

飛騨春慶塗はいまから約400年前に、二人の職人によって生み出された漆器。
当時の高山城城主の金森可重(ありしげ)の長兄・重近に献上する盆を制作する際に、大工の棟梁であった木匠・高橋喜左エ門が、さわらの木目を生かした蛤形の盆を制作した。その盆を御用塗り師であった成田三右エ門が木目の美しさを引き立たせるために、透け漆を塗り重ねた。
そうしてできあがったのが、「春慶」である。

ちなみに「春慶」という名は、献上された盆が、名工・加藤是正の作った茶壷「飛春慶」の黄色に似た色を持っていたことから、金森可重が名づけたという。
中田がこの日お邪魔したのは、塗師・熊崎信行さんの工房。器を塗る作業を拝見しながら、話を伺う。木目の美しさを生かし、漆を塗り上げて豊かな琥珀色に仕上げてあるのが春慶の特徴。素朴であるがゆえに、力強さがストレートに伝わってくる。

塗りを体験する

中田も塗り作業を体験させていただくが、しょっぱなから、はじめの漆を多くつけてしまった。
それでもなんとか塗り終え、熊崎信行さんと塗り方のおさらいをして、2枚目に挑戦。今度は、ホコリが多く着いてしまった。ホコリを取るのは、日本画用の筆を使う。時に、塗るよりも時間のかかる作業だと、熊崎信行さんは話してくださった。

春慶の美しさはいったいどこにあるのか。創成期は、盆や膳といったシンプルなものが多かったが、明治に近づくと重箱や茶道の水差しといったものも作られるようになった。さらにその後、腕を競うように、職人たちは創意工夫を重ねてさまざまなものを作ったという。
木地師は木目にこそあると思い、かけるカンナに力を込める。塗り師はその木目を活かすも殺すも塗り次第だと、丹念に漆を塗り上げる。飛騨に伝わる独特の漆器。自然の美しさと職人の情熱によって生み出される朴訥で力強い器である。

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