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小さなトンボ玉にこめられた美しさ「ガラス工芸作家 内田敏樹」

小さなトンボ玉にこめられた美しさ
「ガラス工芸作家 内田敏樹」

DATA
厚木グラススタジオ
神奈川県厚木市妻田北2-13-8
http://www.atsugi-glass.com/

ガラスのなかに絵を描く

厚木グラススタジオは、さまざまなガラス作品を制作している工房。また、ガラスの楽しさを知ってもらいたいと体験教室も開かれている。ジャンルは幅広く、吹きガラスからバーナーワーク、サンドブラスト、キルンワーク、カットグラスなど、さまざまなガラス工芸を学び、体験することができる。 今回、お話を伺ったのは、バーナーワークという技法で作品を制作するガラス工芸作家の内田敏樹さん。制作のかたわら、この厚木グラススタジオでは講師をつとめ、女子美術大学、東京ガラス工芸研究所でも教鞭をとっておられる。 手元のバーナーでガラスを溶かしながら内田さんが作るのは、トンボ玉だ。直径2~3cm程度のガラス玉のなかに、さまざまなモチーフが散りばめられていた。ガラスで作られた花や、他の素材を閉じ込めて作った模様はまるでガラスのなかに絵を描いたようにすらみえる。小さな中に遠近感を感じる作品や、思わず見入ってしまうような独特のトンボ玉なのだ。

制約があるからこそ面白い

ガラス工芸といっても幅が広い。大きなオブジェから花瓶、コップとさまざまなものがある。そのなかでなぜトンボ玉をメインで作るようになったのかを中田が聞くと、「制約があるところ」という答えを返してくれた。 「最初はいろいろなものを作っていたんですが、トンボ玉をはじめたらそれで手一杯になりました。とんぼ玉は制約、特に大きさに制約がある。それが実に面白いなって思ったんです。その中で何ができるか、何を表現できるかということに挑戦したくなったんです」手元の小さな玉のなかで、どれだけの表現ができるか。そこに楽しさがあるという。 「この技法は、何と言うんですか?」と中田。 「ランプワークです。日本ではバーナーワークとも言います。なんというか、“ガラスが溶ける”という、ありえない状況に魅力を感じたんですね。」と内田さん。近年の作品は、目玉や廃墟などをモチーフに制作を進めている。

一粒のトンボ玉に込める

トンボ玉は大きくても、ひとつ飴玉一個ぐらいのもの。内田さんによれば1時間ぐらいの作業で作ることができるというが、作品の構想から完成に至るまでの過程は3、4ヶ月もの時間を要するという。まずは表現したいと思うモチーフを絵に描く。そしてすぐにそれを作ってみる。しかし思ったとおりには当然できない。バーナーとガラスとで、できることとできないことを知っていくのだ。「こういうことはできない」から「ならばこのデザインを表現するためには、どんな方法をとればいいか」という試行錯誤。トンボ玉作りは、その技法の発見を繰り返す作業に他ならないのかもしれない。数々の技術がこめられた内田さんのトンボ玉は、美しく妖艶に輝いているようだった。

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