世界に誇る浮世絵を生み出す
「アダチ版画研究所」
- DATA
- 株式会社アダチ版画研究所
東京都新宿区下落合 3-13-17
http://www.adachi-hanga.com/
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時代を楽しむ文化。浮世絵。海外にもファンや収集家は多く、日本を代表するアートのひとつだ。江戸時代に隆盛し、庶民の間で大変な人気を博した。元来「浮世」という言葉は「憂き世」から来ている。つまり世の中は憂えるものと心配する意味の言葉だった。それが江戸時代になり、平和な世の中が訪れ、その時代を楽しもうという言葉になり「浮世」となったのだ。 |
浮世絵の版木を作る。「印刷物、商業用という側面が大きいため、人気があれば版が痛むほどに刷られました。そのため2版、3版と増刷されていくものだったんです。有名な浮世絵ともなれば、何度も摺られたため、版木が縮んだり摺り切れたりして最後のほうは、色のズレやかすれが出てきてしまうものもあったのです。だから初版のものは一般的に価値が高いといわれるのですね。」 |
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摺りの作業を体験。お話をうかがってから“摺り”の仕事を見学させてもらった。目の前で、葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が色鮮やかに摺りあげられていく。一番難しいのは、ずれずに摺るために版木に2箇所設けられた「見当」に合わせるという技術。いざ体験させてもらうと中田もこれに手こずり、なかなかうまく紙を置けないでいた。 |
現代の浮世絵に挑む。「庶民が買うものですから、浮世絵は生産性という厳しい制約の中で作られていました。それでも、これほど芸術性の高いものを庶民が手にしていたんですね」 |
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