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東京にある赤レンガ工場「酒類総合研究所 東京事務所」

東京にある赤レンガ工場
「酒類総合研究所 東京事務所」

DATA
独立行政法人酒類総合研究所
東京都北区滝野川2-6-30
http://www.nrib.go.jp/

東京にある赤レンガ工場

赤レンガというと横浜赤レンガ倉庫を思い浮かべる人が多いだろう。だが、とても似ている赤レンガの工場が東京の北区にもある。ここにあるのは「赤レンガ酒造工場」と呼ばれる建物で、横浜赤レンガ倉庫を設計した人物、妻木頼黄(よりなか)によって設計された建物だ。つまり横浜と兄弟ということになる。それも兄貴分にあたる1903年の竣工である。ただし東京ということもあり、民家やマンションがすぐそばにある。それで横浜とはまた違った印象、違った顔を見せる。明治の建物だが、どっしりと街に馴染んでいる。

赤レンガ酒造工場は、妻木頼黄がドイツにわたってビール工場の設計を学んだうえで、日本酒にも適応するように、壁のなかをところどころ空洞にしたり、壁を厚くしたり、強度をあげたりといった技術を駆使して、温度調節のことなどすべて考慮されて設計された建物なのだ。
妻木頼黄の設計した建物は横浜正金銀行(現・神奈川県立歴史博物館)などいくつか現存しているが、その数は少ない。歴史的にも貴重な建物なのだ。

日本古来の蔵とは違う異なる酒蔵

現在は独立行政法人酒類総合研究所が管理、使用しているこの赤レンガ酒造工場。もともとは酒類総合研究所の前身である大蔵省国立醸造試験所の研究施設として、実際に酒が造られていた。今回、酒類総合研究所の後藤さんに案内してもらい、酒蔵を見学させていただいた。
江戸時代から続く日本の酒蔵とは違った独特な雰囲気が印象的だ。明治の最先端の技術を駆使し、酒にあった構造を持ちながら、デザインにも気を配ってある。

現在は、「清酒製造技術講習」を年に2回開催し全国から集まる若手蔵人のための研修に力をいれるほか、醸造に関するさまざまな公開セミナーも行っている。毎年全国の銘酒が集まる「全国新酒鑑評会」も以前はこの赤レンガ酒造工場で行っていた。また、季節ごとに工場を見学するイベントも企画されている。

100年後の桜

赤レンガ酒造工場で行われているプロジェクトのひとつに「日本酒百年醸造プロジェクト」というものがある。酒類総合研究所が長期熟成酒研究会とともに行っている、経年変化における可能性を追求する研究だ。
「現在、15年、16年の古酒というのはあるのですが、経年観察としては、もちろんそれ以上のものを目指しています」と後藤さんは話す。味が変わるのか、見た目が変わるのか。変わるとしたらどんなふうに変わるのか。もちろん時間のかかる研究だがそれだけに興味深い。お酒はどのように歳をとるかということだ。
ただお酒とともに、この赤レンガ酒造工場も歳をとる。これから100年といえば、満200歳を超える建物になる。そのとき周りの風景はどうなっているのだろうか。こちらも楽しみではないだろうか。建物の北側には桜の咲く公園がある。毎年、お花見で賑わうが、100年後の春は100年の酒と200年の赤レンガ工場とともに、お花見で賑わっていることだろう。

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