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笑いの芸術 「茂山千五郎家」

笑いの芸術
「茂山千五郎家」

DATA
茂山千五郎家 茂山狂言会事務局
京都市上京区大猪熊町346
http://www.soja.gr.jp/

人間劇を演じる

能の中心が音楽や舞踏であるのに対し、狂言の中心はセリフ回し。また、能はシテ方に神や幽霊が登場するのに対して、狂言には大名や太郎冠者(たろうかじゃ:召使)が登場し、そのやり取りの行き着くところは「笑い」である。
つまり狂言は、人間劇。特に、失敗談や喧嘩を滑稽に描くことで「笑い」に昇華する演劇だ。

能と狂言は関係が深く、能の舞台に狂言方が登場する演目もある。
悲劇が演じられる能の間に、笑いの狂言を取り入れることで、双方の表現を高めあう存在だともいわれている。
現在の茂山千五郎は13代目。その起源はいまからさかのぼること約400年。禁裏御用の狂言師なり、ときの大老・井伊直弼に見出され、彦根藩に出仕するなど、一流狂言師として名を馳せた一家である。

誰からも愛される狂言

その茂山千五郎家が標榜するのは「お豆腐狂言」。一体何のことか?
もともと能や狂言は、能舞台以外での上演をしてはいけないと考えられていた。しかしそんな時代でも、10代目は結婚式などさまざまな席で演じていたという。それを揶揄して「茂山の狂言はまるでお豆腐や」と人々から言われたのだそうだ。京都では、その日の夕食のおかずに困ると「しょうがない、お豆腐にでもするか」と言っていたそうで、有難みもなにもない。だから、茂山家の狂言も「どこにでも出向くお安い狂言」と陰口を叩いたというわけ。
しかし10代目は「お豆腐、けっこう。みんなの口に合ういい料理。味付け次第では高級にも庶民の味にもなるじゃないか」といって、自ら「お豆腐狂言」と称したそうだ。
その心意気が現在まで引き継がれ、誰からも愛される狂言をモットーに活動を続けている。
中田は、当代 茂山千五郎さんと、お父上であり人間国宝の茂山千作さんに貴重なお話を伺うことができた。茂山千作さんは御年90歳をすぎた現在でも舞台に立たれているのだという。茂山千五郎さんは4歳の頃に初舞台を踏んで以来、60年以上に渡って狂言を演じてこられた。さすが、よく通る声がその歴史を思わせる。
「850名くらいの観客数ならマイクなしでもいける自信はあります。」そう話してくださった。

演目に命を吹き込む

この日、お稽古場で「棒縛」という演目を拝見させていただくことができた。外出しようとする大名が、いつも留守中に酒を盗み飲みする困った太郎冠者(召使)の二人を棒に縛り付ける。しかし、二人は協力してお酒を飲んでしまう…。という、ドタバタ劇だ。茂山正邦さん、茂山茂さん、茂山逸平さんの熱演が、笑いを生む。
古い言葉遣いではあるが、「やいやい!」や、「よいなりの、よいないの。」といったセリフが動きと相まって、自然と腹に収まるのだ。
茂山千五郎家の公演は、京都を中心に東京、奈良、大阪など、各地で行われている。美味しいものを食べない手はない。茂山千五郎家の「お豆腐狂言」で腹を抱えて笑ってみてはいかがだろう。

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