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食事を彩る漆の器「漆芸家 佐藤達夫」

食事を彩る漆の器
「漆芸家 佐藤達夫」

DATA
マルサ漆器製造所
福島県喜多方市字天満前8851-2
http://www16.plala.or.jp/URUSIPPO/

会津伝統の漆器

今回お話を聞きに伺ったのは、漆芸家として活躍している佐藤達夫さん。福島県の喜多方市で活動している作家だ。喜多方市といえば、会津漆器の産地。会津の自然が生み出す良質の木材と、盆地特有の気候で現れるきれいな漆のつやで、長い歴史と全国的な人気を集めている。
会津漆器はお椀などのいわゆる丸物と呼ばれるものを中心に発展してきた漆器だ。佐藤さんはお父さまの代から塗りだけでなく、ろくろで木地作りをするようになり、オリジナルの漆器制作にも取り組んでいった。

若い世代に引き継ぐこと

佐藤さんの作品を見せてもらう。作品はお椀などの丸物から、重箱などの作品まで幅広い。漆黒、朱、黄、緑、金、色が混ざり重なりながら、漆独特の艶と蒔絵や螺鈿での装飾が見事に一致し、独特の世界観を作り出している。これまで数々の賞を受け、人気と実力を裏付けているのだ。ただしお話を聞いていると、作品としての漆器よりも、漆器それ自体への暖かい眼差しが感じられた。

「もちろん制作も、まだまだ頑張っていこうと思っていますが、これまでの経験を振り返って、今の自分にどんな役割があるだろうなって考えると、若い人に伝えることじゃないかなと思っています」
それは技術に関することだけでなく、暮らしの中の漆器ということも含めて伝えていきたいと話してくれた。

暮らしのなかに漆器を

「作家活動も大事にしていますが、もともとはお碗屋なんです。それはやっぱり自分のなかに強くあります。だから日常の生活に漆器がなくなっていくのが、すごく寂しく感じるんです」佐藤さんがそう言うと、中田はこれまでの旅を思い出しながら「たしかに。漆器っていうと、高級なものを思い浮かべがちですよね。でも、こうしていろいろな方のお話を聞いていると、本来は日常のもの。ちょっとかけても少しの修理でなおせるんですよね。金継ぎだってできる。そういうことを知れば使いたいと思う人も増えると思う」と言った。
「そうですね。きれいな器とおいしい食事は別々のものじゃない。きれいな漆器でおいしい食事をしてほしい。それがわたしの思いなんです」と最後に佐藤さんは語ってくれた。
現在、喜多方市では全面的にではないが、学校給食用の食器として漆器の利用を実施している。幼い頃から美しい器で、おいしい食事をするという経験ができれば、伝統工芸をもっと身近に感じることがきっとできるだろう。また、25年前に漆の木の植林を始めた。まだ少しずつそれを使っていくという段階だが、会津漆器の伝統を受け継ぐ大事な礎になるのだ。

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