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食とともにある、生もと造りの酒「大七酒造株式会社」

食とともにある、生もと造りの酒
「大七酒造株式会社」

DATA
大七酒造株式会社
福島県二本松市竹田1-66
http://www.daishichi.com/

寒い冬はお酒にとってボーナス

創業1752年、260年の歴史を持つ老舗酒造メーカーが、二本松市にある大七酒造だ。大七酒造では、日本酒のもっとも伝統的な醸造法のひとつである「生もと造り」を一筋に、芳醇なお酒を造り続けている。なんと製造量の実に95%までが生もと造りだという。味わいが深く、その独特の旨みが人気を呼んでいる。

第十代目の太田英晴さんに蔵を案内していただく。大七酒造のモットーのひとつに、時間によって“成長する酒であること”というものがある。
「寒い冬はお酒にとって、ボーナスだと思うんです」と太田さんは話す。
「本当に寒い冬は、人間の手で冷やしても届かないところにまで酒が行き着く。時間が立たないと加わらない味というのがあるんですよ。なかなか花が開いてくれないっていうのがいいんです。暖かい冬だとすぐに熟成して1年後には飲めてしまう。それは造り手からすると寂しい。私たちの手から離れて、どこまで酒が熟成するかなっていう伸びしろが楽しみなんです」

260年生きている菌

蔵を案内してもらう。そのなかで中田が目をつけたのが、米を蒸すときに使う和釜。しかも、新品の和釜だ。
「和釜を新調されたというのは見たことがないですね」と中田。
「やっぱり、和釜がいいですね。いい蒸気が出ますから」と太田さんはいう。和釜は強火で使うのだが、はじめに上がる蒸気は普通のボイラーとそう違わない。しかし、次第に高温の乾燥した蒸気に変わるのだという。その変化によって蒸されるお米は、最初の蒸気でしっかりと水分を含み、最後の蒸気で表面がしっかり乾く。麹菌の好む、理想的な蒸米に仕上がるという。
太田さんは「一番ありがたい資産は蔵のなかで260年間生き続けている菌」だという。これは人の手では作り出せないもの。「寒い冬はボーナス」という考え方もそうだが、自然と向き合って酒を造っているのだ。


食事のプロセスに合ったお酒を

ソムリエの田崎真也さんが利き酒用にデザインしたグラスで、試飲をさせていただいた。その食器がとても日本酒の試飲とは思えない雰囲気だった。何より試飲のために通された応接室からしてすでに、ヨーロッパのホテルのような雰囲気なのだ。そこで中田がイタリアのワイナリーを訪問した時の話をした。
「イタリアのワイナリーに行くと、いろいろ飲ませてくれるんですけど、それとともにご飯がすごくおいしいんですよね。そして逆にこのご飯にはこのワインっていうふうに勧めてくれる」
そう中田が話すと、同じような意見を持って太田さんもこう話す。

「たしかに今までの日本では多くが、美食は美食、美酒は美酒というふうにマッチングを考えてないものが多かったと思うんです。私たちは食事のプロセスに合うお酒を出していくということを考えています。時間軸にそって考えながらサービスをするというスタイルを確立したい。すべて大吟醸がいいというわけではない。にごり酒があって、味わい深くてボディのあるお酒がある。そういうすべてが食事として融合していくのが本当の姿なんだと思います」
いいお酒を造る。そのお酒が本当に光る瞬間は、やはり食事と調和するときなのだ。

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