2008.03.31
アフリカの日々…パート2
3月も終わりを迎え、明日からは4月が始まる。街では寒空の中、綺麗な桜が咲いている。約10年ぶりに桜が咲くこの季節に日本にいた。先日は、桜が見えるレストランで夜桜を見ながらのディナーもした。でも、何でこんなにみんな桜が好きなんだろう?綺麗だから?まあそれもあるだろうけど、何よりもやっぱり、
“非常に短い間しか見られないから”
だと思う。その儚さが人々の心でより美しさを際出たせて、深い印象を与えるんだと思う。出来るだけ長く生きることが、人生においての成功なんだろうか?ただ生きるために生きるのか、何かを為すために生きるのか……。何か哲学的な話になってしまったが、やっぱり自分は何かを為すために生きたい、と強く思う今日この頃だ……。
話は飛んでしまうけども、蚊とは実は1日くらいしか生きないって知っている?俺はこれを知ってビックリした。血を吸われればかゆいし、あのぶ~んっていう音を聞くだけでもイライラするが、1日だけしか生きない、と聞かされると、どこか可哀想だな、なんて思ってしまうのは俺だけだろうか……。
さて、何でこんな蚊の話をしたかというと、マラリアについて少し勉強したから。というのも、アフリカに行くにあたっていくつかの予防接種をしなければならなかった。A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、黄熱症などなど……。しかし唯一、マラリアは予防接種をすることが出来なかった。と言うのも、予防の為のワクチンが開発されていないから。マラリア対策として出来ることは、ただ一つ!! 錠剤を飲むこと。もちろん、長袖の洋服を着たりして蚊に刺されないことも大事だけど……。ただやはり、予防接種が出来ないというのは不安があり、マラリアについては出発前から色々と勉強していた。
アフリカで5歳以下の子供が亡くなる三大原因の一つが、マラリアなんだよね。ちなみに、後の二つは呼吸器感染症と実は下痢。マラリアを防ぐためには、先ほども言ったように錠剤を飲むか、刺されないことしかない。アフリカにはマラリアの病原体を持っている蚊がたくさんいる。それらから身を守るための一番の方法は、実は蚊帳だったりするんだよね。というのも、蚊が多く出てくるのは涼しくなってくる夕方から夜にかけて。だから、寝床で刺されてしまうのが実は多いんだよね。だから、ベッドを蚊帳でちゃんとカバーしておくことが実は非常に重要。実際、アフリカで泊まったLodgeやTentなんかでは、国に関わらず、必ずと言っていいほどベッドには蚊帳がついていた。そんな中、TanzaniaのArushaという街に日本の住友化学が関わっている蚊帳を作る工場があるという話を聞いた。TanzaniaはZanzibarのようなビーチリゾートもあれば、Serengeti National Parkのような動物の宝庫もある。そんなこともあって、Tanzaniaには行ってみたかったし、さらにはその工場も見学してみたいと思い、前回の話のようにNYを出発したあとはTanzaniaはArushaへと飛んだ。
実は、そのArushaに飛んだ日がちょうど新しい工場のオープンで、住友化学の社長やこのTanzaniaの副大統領なども来ての開場式をやっていた。俺もそこに入れてもらい、工場を見学したりした。そして、そこにはマラリアの専門家などもいて、いろんな話が聞けたのが良かった。マラリアはこれだけ長い歴史があるのに、きちんと研究がされてこなくて、未だにワクチンが開発されていない。さらに俺が聞いた話では、HIV/AIDSの次くらいに難しい組成の仕方で、研究も難航しているらしい。あのビル・ゲイツ財団もこのワクチンの開発にかなりの時間と労力を費やしているらしい。しかも、実際日本にも以前はこのマラリアがあったらしい。そして、この気温上昇でもしかしたら将来的にはまた発生するかもしれない、なんて話も聞いた。そう、マラリアは、この気候変動による気温上昇によって増加しているとのことだった……。
翌日には、病院に行って実際にマラリアの症状というものも見てみた。が、正直言って見た目はただの風邪のように見えた。実際、最初は風邪だと思っていたら、実はマラリアで、病院に来たときには症状が進んでしまっていた、なんてこともあるらしい。マラリアは、非常に体力を奪う病気らしい。5歳以下の子供のマラリアでの死亡率が高いのは、その点にあるようだ。大人でもマラリアにかかる人間は多いようだけども、体力があるから死に至ることはそう多くはないらしい。現在、病院でさえも来れば必ず治せる、と言うことではないようだった。結局、一般の人々には錠剤を毎回買うのはお金がかかり、やはり1番の対策は蚊帳になるとのことだった。蚊帳だったら
1つ買えば、家族みんなを守ることも出来るし、数年はもつし……。
今回いろんな話を聞いたりみたりして、マラリアとは遠い国の話だと思っていたけども、実際自分がこうやってアフリカに来てみたら1番と言ってもいいほど気をつけなければならない病気だし、日本でも昔あった、なんて話を聞いたら本当に他人事ではない、どうにかしたい病気だと思った。
さて、翌日はうって変わってSerengeti National Parkに出動した。このArushaという街からSerengeti National Parkの入り口までは車で2時間半から3時間程度で着く。このSerengeti National Parkは隣のKenyaとこのTanzaniaの2つの国にまたがって広がっている。俺が昔、キヤノンのCM撮影でマサイマラに行ったが、それも Kenya側のSerengetiだったと思う。アフリカには素晴らしいLodgeやTentを備えた宿泊施設が幾つもある。Kenyaや南アフリカなどは非常に有名だが、このTanzaniaにも多くの素晴らしい宿泊施設が。今回1ヶ月間アフリカを回った中でも1,2位を争うのが、この “Ngorongoro Crater Lodge”。世界で2番目に大きいと言われるこのNgorongoro Crater(ちなみに、第1位は阿蘇らしい)。このCraterではピンクフラミンゴの大群を見たり巨大なバッファローを見たり出来た。このLodge はCraterを見渡せる素晴らしい立地にあり、しかもLodgeのデザインも素晴らしく、思わずインテリアデザイナーの名前を書き留めたほど。この Lodgeはアフリカに行ったら“Must Stay”!!
このNgorongoro Crater LodgeはSerengeti National Parkの中では比較的入り口に近いところに位置している。そこから、あの“ダーウィンの悪夢”という映画にも出てくるVictoria Lakeに向かって走っていく途中に“Kirawira Luxury Tented”と言うのがある。これがまたなかなか良いところにある。素晴らしい小高い丘の上にあり、そこからは大草原が見渡せた。でも、なんと言っても 1番の見どころは、このKirawiraに向かうまでに見た動物の数々。キリンからゾウ、ライオンにヒョウ、カバ、インパラ、シマウマまで本当にたくさんの動物を見た。でも、その中でも1番ビックリしたのは、ヌーの大群。遠くから見たら黒い物体がたくさんあるようにしか見えず、たくさんの木が生えているのかと思った。しかし、実際近くに寄ってみると、数万頭とも言えるヌーの大群が移動していた。そこは完全にライオンキングの世界だった。この Kirawiraでは6月になると、約100万頭とも言えるヌーの大移動が見られるのが有名らしい。俺が見たモノはそれから比べたら大したことないのかもしれないが、それでもアフリカでの1番のハイライトだった、と言っても過言ではないくらい感動した。
実はこのCrater LodgeからKirawira Tentまでの移動は、特に動物を探すためのSafariをするということではなく、ただの道を真っ直ぐ進んでいたただの移動だった。が、その間にあまりにも多くの動物を見たために、翌日のSafariに行くのを中止にしたほど。それくらい動物をたくさん見た。ただ、その間の移動はなんと8時間もかかったが……(苦笑)。
ところで、Tanzaniaではそのダーウィンの悪魔という映画に出てきたVictoria Lakeにも行った。この湖は九州くらいの大きさがあり、Tanzania、Kenya、Rwandaの3つの国にまたがっていることだった。そして、実際に映画でも出てきたナイルパーチという魚を漁師が捕るのを見た。が、俺が見たナイルパーチは映画で出てきていたものほど大きくはなかったが……。実際、ナイルパーチはヨーロッパなどに売ってしまうために、現地の人はあまり食べることがないとのことで、主に食べているのはテラピアという魚だった。俺もこのテラピアをフライにして食べてみたが、味はマクドナルドのフィレオフィッシュのような味だった。それにしても、映画のような現実があるようには全く見えなかった……。まあ、映画は映画か……。
といった感じでTanzaniaではいろんな経験をした。マラリアについては本当に色々と考えさせられたし、その大きな大草原と動物たちには圧倒された。そして、俺は今回の旅でTanzaniaが好きになった。Zanzibarにも行ってみたいし、是非ともまた戻ってきたい国となった。まだまだ俺の知らないアフリカがたくさんある。そして、旅はまだ続く……。
To Be Continued…