2003.04.03
対 URUGUAY!!
外は雨。この1カ月ほどほとんどと言っていいほど雨が降らず、すごく良い天気が続いていたのに……。これで、日本の桜に似たあの花も散ってしまうのかな……。イタリアでも、毎年この時期には日本の桜に似た花が咲いているんだよね。うちのスタッフはその花で花見をしたことがあるくらい。日本でもだいぶ桜が咲いているようだね。もう4月だし、当たり前……か。そう考えると、シーズンも残り後2カ月だね!!
さて、今日はイタリアでの試合の話ではなくて、先週に東京で行われた日本代表の試合の話!!
もともと米国遠征として、アメリカ本土で2試合を行うはずだったんだけれども、この戦争による、安全面等の問題ということで遠征は中止になり、結局日本国内での、ウルグアイ戦1試合のみにとどまってしまった。これは非常に残念なことだったね。戦争のことについては、あえてここではおいておくけれど、何が残念だったかというと、この時期に、試合数が1つ少なくなってしまったこと。この代表チームができて間もない今の代表には、1日でも多い練習ではなくて、1試合でも多くの実戦が必要だから。やはり良い練習をするためには、まずこのチームにどこが足りないのかという点をすべて出さないことには始まらないからね。
これはたまたまなのかもしれないけども、ジーコは練習の中で、とにかく紅白戦形式のものをかなり取り入れていた。彼もきっとそんな試合の中から、選手自身が、自分やチームにとって、どこが足りないのかということを分かって欲しかったのかもね。お陰様で、俺が合流して最初の紅白戦で、すぐに大きな問題が明るみになった。
それは、
“指示の声、要求の声、情報を与える声等のあらゆる「声」がまったくと言っていいほどないということ”
これはみんなが思っている以上に深刻だった。もともと日本人の性格上の問題なのかな? 目立つことを嫌うというか……。実は、俺も昔日本にいた頃は、確かに苦手だった記憶があるけども、今では普通になっちゃったな~。やっぱり、イタリアに来てから変わったのかな? それとも、年齢とともに意識が変わったのだろうか……。
正直なところ、Parmaでもこの問題はある。だけども、日本代表の問題はParmaの何倍もの大きさだね。この問題が解決できない限りは、チームとしての大きな成長はありえないと思う。こればかりは、残念ながら監督や周りが注意したからといってなおるという問題ではないからね。選手個人個人が相当自覚しない限りは……。
じゃあ、具体的にこの「声」というものはどういうものか? というと……。
★指示の声とは
特に後ろの選手から前の選手にかける声。特に守備のときにはこれが重要になってくる。誰をマークしないといけないのか、どのタイミングでプレッシャーをかけに行けばいいのかなど。このウルグアイ戦で何回かあったのが、数的に不利なのにもかかわらず、ボールを取りに飛び込んでしまいワンツーで抜かれてしまったといった場面。これは後ろの選手がその選手に声をかけて、きちんと止めてやらなければ駄目だね。特に前半なんかは、全体的に守備のときに、左サイドに寄ってしまうことがあって、真ん中に相手のフリーの選手がいたり……。
★要求の声とは
やはりチームが始まったばかりのこの時期はお互いが考えていることが分からない。だから、お互いが文句を言うのではなくて、きちっと声を出して要求をしあうことが大事なんだよね。じゃないと結局は前半のように、一見みんながうまくボールをつないでいるように見えるが、お互いの動きに関連性がないことが多くて攻撃が単発になってしまう。結局はただボールを回しているだけになってしまうんだよね。もっと、1人がスペースをつくってそこにもう1人が入ってくる。右サイドでひきつけておいて逆サイドに大きくサイドチェンジをしてサイド攻撃。ワンツー。などいろんなことができてくるはずなんだけど、そういった流れるような攻撃はなかったね。
★情報を与える声
これは、簡単なことなんだけど実はとっても重要なんだよね。
フリーだとか、相手が来ているだとか、そういった簡単なことなんだけど実はなかなかできないものなんだよね。これに関しては、言われた本人が「分かっているから黙っていてくれ~」と言われるくらい言ってもいいと思う。
俺は、このコミュニケーションが完璧といわなくても、ある程度できてくるだけでも、この間のウルグアイ戦は勝てたと思う。今は、正直“0”に近いからね。
正直なところ、残念ながらこの間の試合は、あまり良い点がなかったと思う。前半は、DFラインで自分たちが余裕でボールを持っているのにもかかわらず、相手からのプレッシャーによってボールをキーパーに回してキーパーが無理やりクリアーなんてことも多かったね。たしかに、風も強かったし、グラウンド状態も悪かったけども、これはちょっといただけなかったね。重要なのは、相手がプレッシャーをかけてこられない位置をとってボール回しをすればいいことだから。簡単に言うとDF3枚が“V”の字になってボールを回せば問題ないからね。
そして、攻撃に関しては、1人1人が違う意図をもって動きをすることが多く、ボールをキープして回せていたように見えて持たせられていたことが多かった。もっと、何人かで連携をしながら攻撃をしなければならなかったね。もっと試合中からお互いが要求しあってやらないと……。
後半は、みんな、なんで右サイドを使わないんだ? なんて思っていなかった? 本当にこの試合では、ナラ(名良橋)の良いところが消えていたね。もちろん本人の問題もあるとは思うけども、それ以上にまわりがもっとうまく使えていなかった。というのも、後半に顕著に表れていたけども、まずはナラがボールを受ける位置がいつも低かった。これは、自分達でボールを回しているときに右中央のDFがもっと右前目でボールをもらう必要があったんだよね。それによってナラが押し出されて前線に行けた。それと、中盤の底2枚が右利きだったことによってどうしても左を見てしまう癖があったこと。結果、左のアレックスにボールがほとんど偏ってしまった。最後は相手もそれを分かっていてみんなうちらの左サイドに固まっていたからね。もっとバランス良くパスが回せなかったのが痛かったね。
とまあ、今回は本当に、このチームの足りない部分が、あからさまに出た試合だったと思う。それはそれでポジティブに考えて、次に繋げていければよいと思う。ただ、その中でも“勝利”は欲しかったね。相手のウルグアイも移動の疲れや時差からか、後半は途中からバタッと動きが止まったからね。なのに、日本チームも、特に2点目を取って同点に追いついてからは、ウルグアイ同様、そんな感があった。俺としては、ホームだしどうにか3点目を狙っていく意気込みが欲しかったんだけども……。非常に悔いが残った試合だったな~。
さて、俺個人はというと、試合開始直後はやはりParmaで長いこと違うポジションをやっていることもあって、特にポジション取りの感覚が鈍っていて、ちょっとうろうろしてしまった感じはあった。まあ、途中からは慣れてきたけど……。
そして、何よりも足りなかったのは“シュートの精度”!! 何度かシュートを打つチャンスがあったのだけども、枠をきちんと捉えられなかったね。
Parmaに戻ってもっともっと練習しないと……。それにしても、今回の試合をやって本当に思ったけど、、やっぱり中盤で好きに動けるのって楽しいよね。やっぱり自分はこのポジションが好きなんだな~って心から思った。
ともかく、今回はまだ親善試合だったけども、5月末にある東アジアカップ、そして6月にあるコンフェデレーションズカップは本番の試合。それまでにもっともっとみんなが「声」を出しあっていくようにならねば!! 時間はそんなにないからね。
なんか、長々と語ってしまった。じゃあ、代表の話はこのへんで終わりにしま~~~す。最後に最近の自分の中での流行りもの!! 「MISSY ELLIOTT」の“GOSSIP FOLKS”という歌を知っているかな? そのビデオクリップを1度見て欲しいんだよね。その踊りが凄く面白くて……。特に子供が踊るところは最高だね!! 要チェック!!
じゃあ、またねー!!
おっと、ちなみに今週のMilan戦は日曜日ではなくて土曜日の夜だからね。お間違えのないように……。