1998.09.22

お久しぶりのメールです

みなさん元気にしていらっしゃるでしょうか?

ヒデです。

ここ約1カ月ほどMailを送らなくてごめんなさい。

僕の方もいろいろと事情がありましてね……(笑)。

え~、ご無沙汰していたこの1カ月の間にも、いろいろなことがありましたが、まずはセリエAの開幕!!

 

9月13日、ユベントス戦で開幕したペルージャの98-99カンピオナート。

 

まあ、さすがにいくら緊張しない僕でも、多少の気持ちの高ぶりはありました。

でも、思ったよりもユベントスのプレッシャーがきつくなかったので、これはいけるかなと思った矢先に、前半0-3。

さすがにこれには、やばいと思いました。でも逆に開き直ることが出来たので、それがかえって良い結果に結びついたようです。

2得点。でも、自分が点を入れた喜びというよりも、1点差という事が嬉しくて嬉しくて……。やっぱり、無様な試合だけはしたくなかったし、特に自分にとっては、セリエAの初戦でしたからね。

 

とにかく負けてしまったのは事実ですが、僕個人の立場としては、まだまだイタリアのファンにも、チームメイトにも、僕の存在さえ認めてもらっていない部分が多かったので、そういう意味で言えば、大変意味のある試合でした。

 

その後の練習では、やはりユベントス戦で出した結果を少しは評価してくれてか、チームメイトも、徐々に僕の事を信頼してきてくれているな、というのがハッキリと感じ取れるようになりました(良かった良かった)。

とはいっても、ここはイタリア。一試合くらいで完全な信頼を集める事が出来るなんて、そんな甘い世界ではありません。練習や試合でも、まだまだ完全にボールが集まってくる状態とは言えないので、さらにみんなの信頼を集めるように頑張らなくてはと思いました。

 

そして、最もおそれていた日本のマスコミ。

予想通りにその数は日に日に増え、日に日に取材マナーも悪くなっていきました。僕も、当初は少しでも理解しあえればと、話し合いをしたりとそれなりの努力をしてきました。でも、残念ながら改善される気配はありません。最近では残念な事ですが、絶対に分かり合えないと分かり、僕もだんだん開き直らざるをえない状況になってきているのです。

 

そして第2戦、サンプドリア戦。

まず本当に大変だったのが、試合会場でもあるジェノバにバスで行くことでした。かかった時間は5、6時間。こんなに長くバスに乗っている経験は数えるくらいしかしてないので、これから先のことを考えても、憂鬱になりました(疲れるよー)。

そんな中で始まった試合。

前回の試合を考えれば、マークがきつくなることは十分に予想が出来ました。でも逆に言えば日本でもそんなことには慣れているので、特に心配はしませんでした。ハッキリいって日本の方が、ファウルにあったり、倒されたりする回数は断然に多かったと思います。そういう意味では日本でも良い経験はしていたのかな?(笑)

 

特に日本とイタリアのサッカーの違いを言うのであれば、スライディングのうまさかな?

こちらでは(ヨーロッパは全体的にそうだと思うのですが)、スライディングがやたらにうまいですよね。ファウルにならないで、うまくボールだけをカットしていく、その辺は慣れしかないんでしょうね。これは大きな課題の1つでもあります(がんばろット)。

試合の結果から申しますと1・1のドロー。もちろん結果自体には満足していません。

 

そうそう、今回不思議に思ったのは、「何故アウェーだからといって下がり気味になるのかな?」ということでした。話には聞いていたので知ってはいましたが、こんなに顕著に分かるモノだとは思いませんでした。僕にはその下がり気味になる原因が分かりません。今度誰かに聞いてみますね!!

 

そして今回一番頭にきたこと。それは、オルテガの相変わらずの転び方!!

WCでもそうでしたが、何故こんなに簡単に転ぶのか分からないし、腹が立ちます。みなさんの中には「マリーシア」とかいう言葉を使って、正当化する人もいると思いますが、僕はそれが一番嫌いです。だって、なんか格好悪いじゃないですか!!

まあ、とにかくオルテガは好きになれそうもないと確信した試合でした。

 

そして、またまたマスコミの問題です(しつこいって言わないで下さいね。こっちは真剣なんだから)。

今までは、練習を邪魔されて、非常に困っていたわけですが、今度は試合でも邪魔をされてしまいました。

今回の試合のウォーミングアップは、カメラマンのいるエリアの近くでやったのですが、そのアップの最中、日本人カメラマンが、

ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、

写真をカシャカシャと撮り続けているのです。試合中ならまだしも、アップ中にですよ。

試合前のアップというのは、選手にとっては、特に集中しなくてはならない大切な時間です。ですから、どうしても集中してやりたいのに、それすらも僕は許されないのです。こんな馬鹿げた話は聞いたことがありません。それもずーーーーーっとなんて。写真撮るのがそんなに下手なのかな?(数撮りゃ、一枚くらいいいのがあると思っているのかな?)

イタリア人のカメラマン達は、同じエリアにいても、選手のコンディションには気を使いますから、ず~っと撮り続けている人なんていません。これが、プロスポーツ選手と、スポーツカメラマンとの間にある暗黙の了解ですし、互いの信頼関係だと僕は思います。

 

悲しいことですが、日本のメディアの程度の低さには本当にビックリさせられます。今はイタリアのプレスとは仲良くやっていますし、彼らもマナーを守ってくれています。

日本のプレスの行動を見ていると、同じ日本人として恥ずかしくもなります。多分彼らとは一生分かり合えないのではないかと思ってしまいます。このままでは、日本人そのものが、物笑いの種になってしまうのではという危機感さえ生まれてきます。

どうにかしてでも、そんな愚かな行動はやめさせるつもりです。そのためには僕には、結果が必要。結果を出さなくては言いたいことだって言えないし、彼らを納得させることだって出来ないですからね。

でも、その事が糧となって僕に力を与えます。

マスコミあってのプロスポーツだとか言う人がいるかもしれないし、厳しい事を言っていると思う人がいるかもしれないけれど、僕にとってはこれはもうどうしようもない事なのです。

チームがどうとか、僕がどうとかいう問題ではないのです。

ごく普通の感覚を持った人だって、この状況をご覧になればみんなおかしいと思うはずです。実際に見た方はそう思っています。

是非一度みなさんにも見せてあげたいのですが、んんんんんんんん残念。

 

まあともかく、次の試合では今度こそチームが勝利できるように頑張ります。

次はラッツィオ戦なんですが、ところでラッツィオってどんな選手がいましたっけ?

 

良い一週間であることを祈って……