2005.11.21

変わるか、いや変えなくちゃ!!

11月上旬から中旬にかけて日本に帰っている間にイギリスでは、空模様が大きく変わっていた。日本に帰る前、出掛ける時に、ジャケットを着るかどうか悩む毎日だったのに、今ではコートが必須!! 朝晩は確実にマイナス数度で、日中14,5度あった気温も今では5,6度までしか上がらなくなってしまった。完全に冬到来!! 噂では、今年のクリスマスはここ数年1番の寒さになるとか……。いや~ここにきてイギリスに来た実感がしてきた~(笑)。

ただそんな寒さの中でも、天気は良く、空気も澄んでいるから、気分は良いけどね。

 

さて、今回の日本滞在だけれど、ここ数年の中では少しは長く日本にいる事が出来て、代表合宿入りまでの数日間は久しぶりに実家にも帰れた。っというのも、ここ最近ボルトンでは試合が多かったせいか、チームが1週間の休みを決めてくれた。何人かの選手は暖かいビーチを求めDubaiへ。

 

ジャマイカへ帰った選手もいたし、近場へ家族で旅行に行った選手もいた。それにしても、イタリアだったら絶対にシーズン途中に1週間の休みなんて考えられないよ。多くても3日くらいの休みだな。こういった、やる時はやって休む時は休む、みたいな考え方は好きだな……。

 

そうそう、今回東京で“キムカツ”というご飯屋さんに行ったんだ。前々から噂は聞いていて1度行ってみたいと思っていたんだよね。

っというのも、俺はかなりの“カツ”好き。で、このお店はもともと東京の恵比寿にあったようなんだけど、最近銀座にも新しいお店が出来て恵比寿のお店は数時間並ぶらしいけど銀座だったら大丈夫という事でアレンジしてもらい行ってみたんだ。

感想としては、特にチーズカツや梅カツが美味しかった(チーズや梅肉が間に挟まっている)。ただ、カツ丼好きの俺としてはカツ丼もメニューに入れてほしかったかな、と……(笑)。まあ、みんなも機会があったらぜひとも1度行ってみてよ。

 

そして買い物だけど、いくつか都内のセレクトショップも回ったりしたけど、最近の日本ブランドは本当に面白い!! 実は、今1番注目しているのは日本のブランドなんだよね。

海外のセレクトSHOPでも最近は本当に多くのところが日本のブランドを入れているし、他には無いようなちょっと変わったものが多いのも、日本のブランドだと思う。チームメイトのオコチャなんかも“A Bathing Ape”が好きらしく、俺にいろいろと頼んでくるし……。今回帰ったときに着ていたポンチョのようなものも日本の“N・Hollywood”というところのものだったよ。後は、“Number Nine”なんてBoltonの近くのManchesterにあるお店でも取り扱っているくらいだからね。まあ、今回もいくつか面白いものが見つかったよ。“roar”なんかは非常に面白かったな~。

 

っとまあ、こんな感じで久しぶりにちょっとだけリラックス出来る時間をもらい、代表に合流したわけだけど……。

 

今回の試合、対アンゴラ戦は結果1-0での勝利で終わったのはみんなが知っている所だと思う。チャンスを多く作りながらもなかなか得点出来ない苦しい中、最後まで諦めずに勝ちきったところは非常に良かったと思う。結果という意味ではね……。ただ、正直今は結果だけを求めて戦えばいいという段階ではない。今は何よりもその内容、というよりもむしろチームとしてどういう目的意識を持って試合をやるか、という事がもっとも大事だと思う。

 

実は今回ほどやっていて、虚しさや寂しさを感じた試合も初めてだと思う。

特に後半の途中、試合中なのにもかかわらずまるで俺自身が第三者かのように試合を感じた瞬間があった。

その時、観客席をふっと見上げたら、両ゴール裏のサポーターを除いた正面スタンドとバックスタンドは、まるで誰も試合を楽しんでいないかのように静けさが漂っていた。

 

そしてその視線をグラウンド上に落としてみた。そしたら案の定、ピッチの上にも、同じような静けさが漂っていた。

試合中にもかかわらずに……。

 

それを見た瞬間、恥ずかしながら俺はそのピッチ上の状況を打開する術が、思い浮かばなかったし、何の為に試合をやっているのか混乱してしまった。そして、他の選手は一体どういう気持ちでやっているんだろうか、何を目的でサッカーをやっているんだろうか、と考えてしまった。チームとしてこの試合で何をやりたいのか、それぞれ個人として何をやりたいのかが見えなかったんだよね。

 

今回の試合で、相変らず得点力不足が……なんて言われていたけど、正直そんなに気にしていないんだよね。それよりも、このなんとも言えない覇気の無い雰囲気の方が何十倍もやばいと思った。

 

よく日本代表は相手に合わせたサッカーをする。相手が強ければそれに対応するかのように日本代表も良いサッカーをするけども、相手があまり強くないとそれに呼応するかのように、しまりの無いサッカーをしてしまう事が多い。

良いサッカーをする力はあるけども、常時それが出せない。それはすべて精神面(気持ち)の問題だと思う。

 

正直、今から来年のWCまでの期間で、個人個人の技術を急速に伸ばすのは非常に難しいと思う。ただ、日本代表が今のレベルからもう1つ上のレベルに行くには、相手が強い時や、後が無いような厳しい状態の時に出来るサッカーを常時やる“集中力と精神面の強さ”を手に入れるだけでいいと思う。

それは、本当に個人個人の気持ち次第。

 

味方に要求できる強さ、味方を信じて走れる強さ、味方を助ける声を出せる強さ、そんなちょっとした強さが今の日本代表に1番かけている事だと思う。

ただ、これらはすべて他人が助けてくれる事ではなくて、自分で変えるしかないのだけれど……。

 

2006年、変わるか、変えるか……。