2005.09.09
Honduras戦!!
“相手が2人近づいてきているけど、大丈夫だろう”、と思いつつ浩二(中田)からボールを受け、右へドリブル。そこへ相手がボールを取りに来た。“どうかわそうか?股抜きがさっきも綺麗に成功しているから、もう一度股抜きで大丈夫だろう”、と思いつつパスを出す。が、反対にそれをカットされそのままゴール!!
完全な判断ミス。自陣ゴール前でそういったリスクを負ったプレーをするのは一番タブーとされている。それはいわば常識で、あの場面ではパスを受けた時点で、すぐに浩二にボールを返すか、GKに返さなければならなかった。
が、あまりにも余裕を持ちすぎ、普段中盤でしているプレーをそのまま自陣ゴール前でもやってしまった。
通常サッカーの場合、ピッチでは、グラウンドを3分割して、それぞれのエリアによって、プレースタイルを変える必要がある。まず、自陣に近い3分の1ではリスクのない確実なプレーを心がける(リスクのあるドリブルやパスをするのであれば、大きくクリアーする等)。中盤の3分の1では出来るだけ早いパス回しからの崩し(ここでは“多少”のリスクを背負いつつも相手を揺さぶる攻撃が必要)。そして最後の3分の1では決定打となるような危険なプレー(“大きな”リスクを負っても、抜ければ1点というようなチャレンジ)。
この失点の場面では、俺は完全にこれを忘れてしまっていた。これを良い機会に、もう1度きちんと肝に銘じておかねば…。
この点以外で自分自身としては、やはりもう少しスピードトレーニングと、90分を戦うさらなる体力を養う必要があると感じた。十分なトレーニングを行うまもなくFiorentinaとともに日本への遠征を行い、その後Boltonへの移籍の為にイギリスに入ってから、メディカルチェックの結果を待っていたりして、なかなかプレシーズンに厳しいトレーニングが出来なかったために、体の切れ、体力等がまだまだ足りない。結果、この日も後半途中で燃料切れ。相手にプレッシャーをかけなければならないところでも、コースを切るまでにとどまったり、速攻で飛び出さなければならないところをパスつなぎに入ったりしてしまった。今後Boltonでの試合も続くし、もっと体調を上げていかねば!!
チーム全体としては、試合結果からも見て取れるように、大量の得点を取った点は良かったが、逆に多くの失点をしたところが悪かった。が、これは攻撃陣が良くて守備陣が悪かった、という単純なことではない。すべてはチーム全体のコラボレーションだから…。
まず失点についてだが、最初の2失点、これは別に試合に集中して入っていなかったから、という単純なことではないと思う。日本は今回のHondurasのような1対1に強くパスワークも上手い中南米系のチーム(メキシコやブラジルのような)との試合で多くの失点をする事が多々ある。
こういったなかなか1対1で勝てない相手には、どう対応するのが良いかというと、まずは相手にスペースを与えないために、ボールを取られたら一旦全員が自陣に戻る。そして、相手に1対1で抜かれてもすぐに次の1人が飛び込める距離を保つ(2対1のような数的優位を作るのが理想)。そして、相手のワンツーに対応するために、ボールに釣られるのではなくて必ず近場の人間を捕まえ最後まで付いていく。これをやるだけでその攻撃の多くは防げると思う。もちろん、その中には“激しさ”“厳しさ”がもちろん必要だが…。
最初の2失点はこれらが出来ていなかった為に、失った点だと思う。そこで俺は0-2の後、攻撃的MFから守備的MFの位置に入った。そして、これらのことを連携してやるように、周りに働きかけた。そのことで、だいぶ守備が落ち着いてきた。
そして、相手の3点目に関しては、先程も話をしたように完全な俺のミス。
4 点目。これは敵ながら見事としか言いようがない。まあ、もちろんセンターリングの後のゴール前の競り合いはどうにか防ぎたいところだったが、それ以上に相手の18番の左サイドの走りは完璧だった。久しぶりにああいった痛快な走りを見た気がする。相手ながらに拍手をしたいくらいだった。
反対に攻撃に関しては、やはり今の代表で1番足りないと思うのは“攻撃の緩急をつける”、ということ。これは言い換えれば、“自分達のやりたいリズムで攻撃をする”ということ。基本的に“横パス”というのは攻撃のタイミングを計るパス。
そして“縦パス”というのは攻撃を仕掛けるパス。日本代表で足りないと思うところは、この“縦パス”!! この縦パスが入ると、よし攻撃に行くぞ!!という感じでリズムが上がる。が、日本代表の試合ではなかなかこの縦パスが入らない。
この日の試合でも最初の時間帯、なかなかこの縦パスが入らなかった。そこで、俺は守備的MFの位置に入った後に、この“縦パス”を意識して多く出す事を心がけた。しかも、できるだけ早いパスで相手のDFが距離を詰めてこられないように…(そうすれば、ボールを受けた選手が前を向きやすいから)。
では、なぜこの縦パスが有効かというと、非常に簡単で、何よりも最短で相手のゴールに近づく事が出来るから。
ただ、逆に言うとこの縦パスというのはそれだけ相手にカットされる確率が高いパスであるということ。だから、思っているよりも簡単ではないんだよね。でも、それをしない限りはなかなか相手ゴールに近づく事が出来ず、相手の目の前でただただボールを回すだけになってしまう(みんなついて来ているかな?本当はボードでも使いながら図解すると分かりやすいんだけど…)。
この日の試合でも、5点のうち3点までが(1点は柳の個人技だったからね)、縦パスによってチャンスが出来ているんだよ。
さて、ここまで読んだ人は出来ればもう1度これらのことを注意して再度このHonduras戦をビデオで見てみてください。その感想を待っています。
じゃあ。