2003.07.11

2003年 夏・・・・・・2

◆「3日目」

この日も午前中は10時半くらいに起きて、日光浴へ。

でも、今日は海には行かずにHotelにあるプールサイドで。

昨日のハードな試合のせいか、異常にお腹が減っていたので、プールサイドにあるレストランで朝食を食べた。そこで新たな発見!! その朝食でオーダーしたパンケーキが、今まで食べたどこのパンケーキよりも美味しかった(笑)。当然のごとく、次の日からの朝食はすべてそのパンケーキに決まった。

 

お昼前に、モハメドが迎えに来る。

みんなでモハメドがいるHotel(イングランド代表が昨年のWC前に合宿をしたときに泊まっていた所らしい)へ昼食を食べに……。モハメド曰く、今でもそのHotelにはベッカムがその時に泊まった部屋と同じところに泊まりたいと言って来る観光客がかなりいるらしい。

 

昼食後は、色彩弾を使ったシューティングゲーム。

ようは、5人ずつのチームに分かれ、森のようなところでの撃ち合い。

相手の陣地に到着するか、メンバー全員が撃たれたら負け。

相手チームは、昨日のサッカーの試合に来たメンバーの中から選抜されていた(笑)。俺はこのゲームを以前にインドネシアのバリでやったことがあった。

 

それにしても、バリにしてもこのDubaiにしても何でこんな暑い所でやるんだろう? どうせだったら、大きな建物を建てて、室内でやればいいのに…… (泣)。おかげで、それこそ終わったときには汗びっしょりだったよ(じゃあ、最初からやるなって?)。それでも、楽しいからやめられないんだけど……。ちなみに、 あの弾、当たるとかなり痛くて数日間は痕が残るほどなんだよ。今回俺は1発見事に左内腿に命中させられてしまった。痛かった~。ちなみに、試合結果は引き分け。

 

ゲームが終わり汗びっしょりになったところで、みんなで海に行って今度はジェットスキー!! この時点ですでに夕方になっていたので、海の水はこの間ほどは熱く(?)なく、その風と水は熱された体には凄く気持ちよかった。

 

そして、一旦Hotelへ戻り休憩。 シャワーを浴びて、今夜のためにビシッと決めていざ首都アブダビに出発!! なんでアブダビに? というと、実はこの我が友人モハメド、こちらの大きな TV局のスポーツチャンネルのプロデューサーでもあったんだよね。セリエAやチャンピオンズリーグをこのアラブ語圏一帯に放送してるらしい。

で、彼からのお願いで、1時間の生番組に出演してくれってことで、出演することになったんだ。

 

この番組、司会者1人とゲストが1人。で、アラブ全土の番組を見ている視聴者から生で電話がかかってくるっていうもの。そしてゲストがその質問に答えるというものなんだけど……。俺の場合は、イタリア語の同時通訳がつき、イタリア語で答えたんだ。

 

それにしても、アラブ全土、本当にいろんな国からたくさんの電話がかかってきていたよ。しかも、結構厳しい質問もあったしね(苦笑)。でも、そのアラブでのサッカーの人気の高さにまたビックリした。と同時に、俺のことをこんなに遠い国のこんなにたくさんの人たちに知ってもらえていただなんてビックリ! 嬉しかった。ともかく、良い経験をしたよ!!

 

番組終了後は、アブダビで夕食を食べてDubaiへ。

それにしても、アブダビっていうのはここ過去30年ほどで、何もないところから造られた街らしい。正直、今そんなことを言われても信じられないほどの綺麗さ。なんか、夜の街を見たらNYのマンハッタンを思い出させるような感じがしたほど。

そういえば、Dubaiの方でもいま海の上にちょっとした街を造っているらしい。何百もVillaができるみたい。その発想力の凄さと実行力にはただただ驚かされると同時に、このUAEの国としてのポテンシャルにも驚いた。

 

 

◆「4日目」

午前中は、いつものごとく10時に起きてパンケーキを食べ日光浴。

お昼は、流行っているという多国籍料理のお店に。夜には、行列ができるほどの人気らしい。多国籍というだけあって、もちろん日本食も。俺はなつかしの“カツカレー”を食べた。それが、Dubaiで食べているとは思えないほど美味しく、久しぶりに日本の味を実感した。

 

午後は、UAEの特産品(といえるのかな?)である“金”を見に……。

こちらでは金とダイアモンドだけを扱っているお店っていうのが、数多くあるんだよね。俺たちは、そういったお店が集まっているショッピングセンターに行った。でも本当は、商店街みたいに“金”だけを並べているお店が連なっているところに行ってみたかったんだけど……。

 

そして、夕方からは今回Dubaiでの一番のイベント、“砂漠ツアー”!!

やはりUAEといえば、砂漠でしょう!! ってことで、乗用車で30分くらい走って砂漠のあるところまで行き、そこから砂漠用のジープのような大型車に乗り換える。

そうそう、この日の俺は実は、例のアラブの白い洋服を着て砂漠に行ったんだ。モハメドからプレゼントしてもらって……(笑)。

 

ここでちょっとひと口メモ。頭に巻く布の色で、白いものと赤いものを見たことがある人がいると思う。あれは、基本的にはUAEでは白は夏、赤は冬。

で、夏なのに赤いのを巻いている人は、UAEの人ではなくてサウジアラビアとか違う国の人だということだった。

 

話がずれちゃったね。戻さないと……。

これまで、ラスベガスにあるもともと湖だったところが干上がって砂漠のようになったところに行ったことはあったものの、こういったきめ細かい砂が敷き詰まった砂漠に来たのは初めて。ベテラン運転手の見事な運転でグイグイと砂漠の中を突き進む。目印は1つ。前に通った車の車輪の跡。あとは、運転手の経験のみだね。俺が運転していたら、車も横転していただろうな~。この運転手選びもかなり重要らしい。ちょっと失敗すると、車が止まったり車酔いしてしまうような運転をする人もいるらしい。運良く、俺たちの運転手は最高だったが……。

 

かなり進んで、あたり一面砂漠以外何も見えなくなった。

車を止め、砂漠に降りる。この時点ですでに陽が暮れかかっていたので砂はそれほど熱くなく、素足で降りることができた。周りには何もない。アフリカに行ったときにも感じたけども、自然の大きさと自分の小ささを実感。あの感動は、そうそう得られるものじゃないね。

 

車でさらに行ったところに、まるでオアシスのように家が何軒かあり、さらには100人程度が座れるような夕食を食べる広場があった。

そして、そこにはラクダがいて、もちろん乗ったよ!!

生まれて初めてのラクダ。乗ってみると結構高いんだよね。そしてラクダに乗りながら日が完全に暮れるのを見た。ただただ感動!!

そして、ちょっと注意しなければならないのは、降りるとき。ラクダはしゃがむ時に前足から折る。だから、ちゃんと紐を掴んでいないと前傾に落ちてしまいそうになるんだ。

 

日が完全に暮れて、他の砂漠ツアーの人たちとも合流。

食事はブッフェ式で、席は中心にある踊り場を囲んで並んでいた(といっても地面に座るんだけど)。踊り場ではアラブ特有の踊りを、プロのダンサーが踊っていた。途中からは、そのダンサーがまわりの人たちを踊り場に引き上げて盛りあげた。

俺は食事に夢中になっていたが……(笑)。

 

美味しい食事を食べてお腹がいっぱいになったところで、街に戻る。

この時点で夜の9時半。だが俺たちの一日はまだ終わらない。

そこから、かの有名な競馬レース(世界一高い賞金が出る大会)が行われる競馬場に行く。目的は、その競馬場の隣にあるゴーカートのレース場。ここでも、モハメドの友達数人が合流して夜10時から開催されたDubaiグランプリ!!

 

1周の長さはそれほどでもないが、車はかなりスピードが出るうえにグリップもいい。これも、俺がこれまでやったどのゴーカートよりも素晴らしかった。

時間は15分。異常な湿度のためにそれ以上は体力が持たないから。スタート。

有無を 言わさずポジションが決まってしまった。ポールポジションはもちろんモハメド!!

俺はというと、一番後ろ。これは最初に車を選んだ時点で決まったらしい。汚いぞ~!! レース開始。コースの幅が狭いために追い抜きがかなり厳しい。しょうがないので、コーナーリングのときに相手に多少車をぶつけるしかなく、その方法で最後尾の5位から2位まで追い上げる。がトップのモハメドには追いつかず、そのまま終了。

 

このコースでは、1台1台の1周のラップが表示される(これ凄いよね)。

これによって到着順位に関係がない順位が分かる。1位は、モハメド。2位はも

ちろん俺。その差は、00.03秒差だった。あとちょっとだった~!! この悔しさに再戦を誓った俺だった。それにしても、15分走っただけでこんなに体力が消耗するのに、本物のF1レーサーの体力はたいしたもんだ、と感心した。

 

こうして、俺たちの長い一日は終わった。

 

To be continued