Posted on 25 May 2016
「モノづくりニッポン e仕事×ReVALUE NIPPON」プロジェクト第3弾
〜日本全国250か所以上の酒蔵を訪問した中田が発案、
世界が認めるデザインオフィスnendoと夢のコラボレーションが実現〜
中田が携わっているモノづくり求人サイト「e仕事」(日研トータルソーシング株式会社が運営)は、「モノづくりニッポン e仕事×ReVALUE NIPPON」プロジェクト第3弾として、『日本酒セラー開発プロジェクト』を実施しています。
プロジェクト第3弾となる今回は、日本全国250か所以上の酒蔵を訪問した中田発案による『日本酒セラー開発プロジェクト』。中田と蔵元との会話の中で、「日本酒を最適な状態で保存が出来るようになれば、日本酒をもっと世界に広められる」という話をし、「ワインにワインセラーがあるように日本酒に日本酒セラーがつくれないだろうか」とアイデアを投げかけたところから始まりました。
今回のプロジェクトでは、中田をはじめ、世界的に活躍しているデザインオフィスnendoデザイナーの佐藤オオキ氏、日本酒のプロであるフロンティア東条21(※2)に加盟している蔵元のメンバー、工業製品の設計・開発のプロフェッショナルが、モノづくり求人サイト「e仕事」とチームを組みました。「日本酒の家」をコンセプトに掲げ、日本酒がより良い状態で保管できる環境を作ることで、上質な日本酒を世界へと普及させることを目指しています。
※1)「特許、実用新案、意匠、立体商標」出願中。
※2)「フロンティア東条21」とは
兵庫県山間部に位置している加東市東条地区の山錦を用いて、最高級の日本酒造りを目標として、1994年に結成。本プロジェクトにおいては、酒セラー内の日本酒の温度管理を担当。
■日本酒セラー開発プロジェクトの様子は、WEBサイトにて公開していす。
【日本酒セラー開発プロジェクトWEBサイト】
【モノづくりニッポンWEBサイト】
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【機能】
ステンレスの扉の中に、-5℃〜15℃まで温度帯を変えられる3部屋を用意。四合瓶(720ml)は合計36本、一升瓶(1800ml)で16本を収納可能。専用のラックを使えばワインを寝かせて収納でき、ワインに適した温度帯・湿度帯での保管もできる。日本酒へ特化しながらも限定することなく、ワインへの機能も柔軟に取り入れることでセラーの汎用性を高めている。
【設定】
3部屋それぞれの温度設定がボタンひとつで操作可能に。
・簡単設定…推奨する保管温度が選べる。
日本酒(保管期間:1年未満) 2℃
日本酒(保管期間:1~3年) -2℃
日本酒(保管期間:3年以上)/日本酒生酒 -5℃
ワイン 14℃
・蔵元設定…銘柄を選ぶだけで適切な温度に。
・ユーザー設定…好みの保管温度が選べる。
【日本酒セラー開発の背景】
・日本酒はとても繊細で、温度管理が必要ということを日本国内でも知る人が少ない。
・日本酒は、適切な温度管理をすれば、蔵元が推奨するおいしさを維持できる。
・温度管理できる環境が整えば、手にできる銘柄が増える。
・日本酒セラーが日本酒の品質保証になることで、上質な日本酒を提供できる。
【デザイン】
・「なまこ壁」をモチーフにした外装デザイン
外装は、酒蔵の外壁を想起させる「なまこ壁」をモチーフにしたデザイン。
清潔感あるミラー仕上げのステンレス板に、菱形のパターンがグラデーション状に打ち抜かれている。
このパターン自体が開閉時のハンドルとなり、さらに、熱を効率的に排出するための吸気、排気のための開口部としても機能。360°どこから見ても美観の損なわれない、「背面の無い」佇まいのデザインに。
・LEDのイルミネーション
扉内側にはモーションセンサーを設置。手をかざすと扉が閉じた状態でも冷蔵室内部のLEDが点灯し、扉のパターンがやわらかい光で浮かび上がるのと同時に、開口部から冷蔵室内の様子を確認することが可能。開け閉めする必要がないため、冷蔵室内の温度を安定させられる。また、手入れのしやすさや衛生面を考慮し、冷蔵室内部には抗菌シートを張り巡らしている。
・セラーとしての機能に、360度どこから見ても美しいデザインが融合
冷蔵室内および開口部の小口は全てマットブラックに仕上げ、温度設定のためのタッチスクリーンのインターフェースは、白と黒によるシンプルなデザインに適切な温度管理による長期保存と、細かい温度設定による味わいの変化を楽しむことを目的に、機能とデザインが融合したセラーとなった。
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▼佐藤オオキプロフィール
デザインオフィスnendo代表
1977年カナダ生まれ。2002年早稲田大学大学院修了、デザインオフィスnendo設立。
建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと多岐に渡ってデザインを手掛け、Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100人」に選出され、Wallpaper誌(英)、ELLE DECOR誌をはじめとする世界的なデザイン賞の数々を受賞。作品はニューヨーク近代美術館(米)・ポンピドゥーセンター(仏)・ビクトリアアンドアルバート博物館(英)など世界の主要美術館に多数収蔵されている。