Hidetoshi Nakata

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秋田県

2014年2月7日 in WALL PAPER

秋田日記前編

2014年2月7日 in REVALUE NIPPON DIARY

秋田の旅の始まりは、10月の頭だったのだけど、季節はまさに秋。
まずは、秋田県畜産農業協同組合鹿角支所の木村さんを訪ねた。鹿角と言えば「日本短角牛 かづの牛」が有名。早速牛たちが放牧されている牧場へ連れて行って頂く。
ゆるやかだけど、細い山道を車で20分、急に開けた草原のような場所に出たかと思うと、そこには数十頭の牛の群れが。柵のようなものもなく、まさに放牧されている。

 

 
かづの短角牛は南部牛とショートホーン種の掛け合わせらしく、北海道や東北の寒さにも耐える事が出来る放牧に適した牛との事だけど、名前ほど角が短くない…。特徴としては、「赤身が多くて脂質は少ないですから、とてもヘルシーなお肉です。」と木村さん。
それにしても、牛たちの自由気ままな様が何とも面白い。ヒデさんと木村さんが話し込んでいる所に、のそのそと一頭が近づいてきた。
「牛たちはとても人なつこいんです。こうして中田さんに挨拶に来てるんですね。」
と木村さん。牛が(挨拶に)近づいて来たにもかかわらず、驚きもせず淡々と話し続けるヒデさん…。その様子がどこか面白くて、まるで3人のおじさん達が話し込んでいるようだった。
 

 
それから同じ鹿角市内で、りんご農家の佐藤一さんを訪問。
鹿角市は酪農の他に、りんご栽培も非常に盛んな場所。水がきれいな事と、寒暖差の激しい気候がりんごの栽培に非常に有利に働いているとの事。
りんご園の色や雰囲気は、どこか気持ち良い気分にさせてくれる。

 

 
「南の果物は甘さが売りですが、北のものはそこに酸味が加わって、より濃厚になります。」と佐藤さん。
何でも、収穫の一週間前から雨が降るかが甘さを左右するとの事。自分達の努力だけではどうにもならないのだなと、その難しさを痛感する。こちらでは桃の栽培もされていて、始めるにあたっては同じ落葉果樹でりんごと通じる部分もあったのだけど、山梨に何度も行って勉強されたらしい。
「どうぞ食べて行って下さい。」と僕らにもりんごを出して頂いたのだけど、農園で食べるりんごはいつにない特別なうまさがあった。

 

 
2日目、まずは大潟村の新米まつりへ。ここ大潟村は、かつて日本で2番目に大きな湖だった場所。2年かけて水を抜いたという干拓地。今では日本でも有数の有機農業を行う地域となっていて、入植農家さんの数も520を数えるという。干拓地のメリットは、土壌にミネラルなどの栄養素が多く含まれているという。
新米まつりは10時からというのに、9時前には既に長い列が出来ていた。村役場の方に聞くと、「和牛が大人気なんです。1gが1円なので…。」と笑って話される。
農家を営まれる佐藤さんと、高橋村長の案内で大潟村干拓博物館をまわる。干拓という言葉だけは知っていたし使ってもいたのだけど、実際にその巨大な湖の水を2年間かけて抜いて…という経緯を写真や資料を見ながら教わると、その計画の壮大さを身にしみて感じる事が出来た。
 

 
それから枝豆農家の佐々木義文さんを訪問してから、お米農家の渡部浩見さんを訪ねる。渡部さんは水田環境鑑定士という一面もお持ちなのだけど、田んぼの環境を守り、元気にする事で得られる安全・安心なお米作りを追求されている。お米と沢山のおかずを振る舞って頂く。中には秋田のものとして有名な「いぶりがっこ」も。野菜が食べられないヒデさんはひたすらおにぎりを、ゆっくり噛み締めながら食べている。「香りが良いですね。」と味を見る事を忘れないヒデさんの横で、御飯と御漬け物、お味噌汁を一緒くたに口に頬張る自分を反省した…。

最後に白神ねぎの福司孝徳さんを訪問し、第1回目の秋田の旅は終了した。

再び秋田に戻って来たのは10月の末。まずは曲木家具専門ブランドである秋田木工さんを訪問。曲木というのは、棒状の無垢の木材を、高温の蒸気で蒸して曲げる技術。実際に、テコの原理と万力を駆使し、今にも折れそうな程に強い力で曲げているその現場を見ると、ヒヤヒヤしつつもその職人技には驚かされる。
 

 
色々なセクションに別れた工場をまわった後、ギャラリーへ移動。中にはヒデさん好みのものも多くあったようで、話が盛り上がる。
「旅館に合うような、現代風の和のものに曲木はすごく良いと思います。やはり外国から持って来たものは合わないんですよね。」
お米を試食する時もそうだけど、旅館にいてもそこにある家具などを見て色々と思案しているのだろうと考えるのだけど、ヒデさんがボーっとしている姿は確かに想像出来ないなと思った…。

 

 
それから次は川連(かわつら)漆器を制作している、「漆工芸 利山」の佐藤公さんを訪問。刀の鞘や弓などの武具に漆を塗るようになったのが始まりと言われる川連漆器も、江戸中期からはお椀や箸などの生活用品として庶民の生活に定着してきたという。佐藤さんは、そんな川連漆器に於いて多様なスタイルの漆器作りに挑まれている。
早速ヒデさん、「これ、珍しいですね?」と何かが目にとまったようだ。
「磯草塗りです。」と佐藤さん。これまで沢山の漆器を見てきたヒデさんも、あまり見た事がないという。
佐藤さん曰く、川連漆器は「特徴がないのが特徴」との事だけど、もしかしたら、特徴のあるものを作るより、ないものを作る方が非常に難しいのではないだろうか、と考えさせられる。
佐藤さんはイタリアで活動する日本人デザイナーと共同で、ヒデさんも以前から通っているミラノ・サローネという国際家具の見本市にも出展されたらしいのだけど、その話を聞いて、日本人としてとても誇らしい気持ちにさせられた。
 

 
秋田日記中編へ続く(2月中旬公開予定)
 

■Staff Profile
日本全国47都道府県の旅で、現場マネージャー兼、カメラマン兼、ドライバーを担当。
10代でサッカーをするために単身ブラジルへ渡った経歴の持ち主で、
ポルトガル語・英語・フランス語を話す。

ReVALUE NIPPON 秋田

2014年2月7日 in PHOTO

           

秋田県 vol.2 マタギ文化を語り継ぐ!「鈴木英雄さん」

2014年2月7日 in GALLERY & FEATURE, MOVIE

秋田県には古くから狩猟を営む「マタギ文化」が根付いています。
大雪となったこの日、マタギ文化を語り継ぐ鈴木さんたちと山に入りました。

日本テレビ「PEOPLE MAGNET TV」にて中田の社会貢献活動の一部をご紹介

2014年2月6日 in NEWS, UPDATE

『アイデアが世界を変える。カッコいい社会貢献』をキャッチコピーに、世界のセレブ達が取り組む活動や、社会を変える面白いアイデアを紹介、新しい形の社会貢献を提案する番組「PEOPLE MAGNET TV」で、中田が代表理事を務めるTAKE ACTION FOUNDATION と、その社会貢献活動の様子が一部紹介されます。

 

ぜひご覧ください!

 

日本テレビ系全国ネット「PEOPLE MAGNET TV」
放送日時:2014年2月8日(土) 朝10:30~11:25

http://pmtv.jp/


※放送予定は急遽変更になる場合がございます。予めご了承ください。

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